ポータブル電源容量計算ツール|必要な電力量を簡単に計算!使い方完全ガイド
ポータブル電源を購入する際、「どれくらいの容量が必要なのか?」という疑問は誰もが直面する課題です。
容量が小さすぎると使いたい機器が動かず、大きすぎると無駄な出費になってしまいます。
ポータブル電源の容量選びで失敗する人の多くは、「感覚」で選んでしまっています。しっかり計算して選ぶことが大切です。
本記事では、ポータブル電源の必要容量を簡単に計算できる方法と、目的別の具体的な計算例を詳しく解説します。
容量計算の基本知識

Wh(ワットアワー)とは?
**Wh(ワットアワー)**は、「何ワットの機器を何時間使えるか」を表す単位です。
例:1000Whのポータブル電源 = 100Wの機器を10時間使える
基本の計算式
必要容量(Wh) = 消費電力(W) × 使用時間(h) × 余裕係数(1.2)
- 変換効率のロス(約10-20%)
- バッテリーの劣化
- 温度による性能低下
これらを考慮して、計算値の1.2倍程度の容量を選ぶことを推奨します。
簡単!3ステップ計算方法
ステップ1:使いたい機器をリストアップ
まず、ポータブル電源で使いたい機器をすべてリストアップしましょう。
| 機器 | 消費電力 | 確認方法 |
|---|---|---|
| スマートフォン | 5-10W | 充電器に記載 |
| ノートPC | 30-60W | ACアダプターに記載 |
| 扇風機 | 30-50W | 本体裏面のラベル |
| 電気毛布 | 40-80W | 取扱説明書 |
| ポータブル冷蔵庫 | 40-60W | 製品仕様書 |
ステップ2:使用時間を見積もる
各機器を1日あたり何時間使うかを見積もります。
- 連続使用:冷蔵庫、医療機器など
- 間欠使用:扇風機、電気毛布など
- 短時間使用:ドライヤー、電子レンジなど
ステップ3:必要容量を計算
具体的な計算例を見てみましょう:
キャンプ2泊3日の場合
スマホ充電:10W × 2時間 × 3日 = 60Wh
ノートPC:40W × 3時間 × 3日 = 360Wh
LEDライト:10W × 4時間 × 3日 = 120Wh
扇風機:30W × 6時間 × 3日 = 540Wh
合計:1,080Wh
余裕を見て:1,080Wh × 1.2 = 1,296Wh
推奨容量:1,300Wh以上
目的別容量計算例

キャンプ・アウトドア
- 最小限:300-500Wh(スマホと照明のみ)
- 快適:700-1000Wh(扇風機や調理家電も使用)
- 余裕あり:1500Wh以上(冷蔵庫も使用可能)
詳細な計算例:
| 機器 | 消費電力 | 使用時間/日 | 1日の電力量 |
|---|---|---|---|
| スマホ2台 | 10W | 2時間 | 20Wh |
| LEDランタン | 10W | 5時間 | 50Wh |
| 扇風機 | 30W | 8時間 | 240Wh |
| ポータブル冷蔵庫 | 50W | 24時間 | 1200Wh |
| 電気ケトル | 1000W | 0.2時間 | 200Wh |
車中泊
車中泊では、車のシガーソケットから充電できるため、キャンプより少ない容量でも対応可能です。
- 夏季:500-700Wh(扇風機中心)
- 冬季:700-1000Wh(電気毛布使用)
詳しくは車中泊用ポータブル電源ガイドをご覧ください。
防災・停電対策
災害時は予想外の事態が発生する可能性があるため、計算値の1.5-2倍の容量を確保することを推奨します。
72時間(3日間)の停電を想定:
| 家族構成 | 最低限 | 標準 | 安心 |
|---|---|---|---|
| 1-2人 | 500Wh | 1000Wh | 1500Wh |
| 3-4人 | 1000Wh | 1500Wh | 2000Wh |
| 5人以上 | 1500Wh | 2000Wh | 3000Wh |
詳しくは停電・防災対策ガイドをご覧ください。
テレワーク・在宅勤務
在宅勤務で停電が心配です。どれくらいの容量が必要でしょうか?
ノートPC、モニター、Wi-Fiルーターを8時間使う場合、500-700Whあれば十分です。デスクトップPCの場合は1000Wh以上を推奨します。
在宅勤務環境の計算例:
ノートPC:50W × 8時間 = 400Wh
モニター:30W × 8時間 = 240Wh
Wi-Fiルーター:10W × 8時間 = 80Wh
スマホ充電:10W × 1時間 = 10Wh
合計:730Wh
推奨容量:900-1000Wh
容量別おすすめモデル

500Wh未満:ライトユーザー向け
- Jackery 400:403Wh、約4.1kg
- 適した用途:日帰りキャンプ、ピクニック
- 価格帯:3-5万円
500-1000Wh:バランス重視
- EcoFlow RIVER 2 Max:512Wh、約6.1kg
- 適した用途:1-2泊キャンプ、車中泊
- 価格帯:5-8万円
1000-1500Wh:オールラウンダー
- Jackery 1000 Plus:1264Wh、約14.5kg
- 適した用途:防災、長期キャンプ
- 価格帯:10-15万円
1000-1500Whは、日常使いから防災まで幅広く対応できるため、最も人気の容量帯です。
1500Wh以上:ヘビーユーザー向け
- BLUETTI AC200MAX:2048Wh、約28.1kg
- 適した用途:オフグリッド生活、業務用
- 価格帯:15-30万円
容量以外の重要な選び方ポイント
定格出力も確認
容量が大きくても、定格出力が小さいと使えない機器があります。電子レンジやドライヤーを使う場合は、1000W以上の定格出力が必要です。
充電時間と方法
- 急速充電:2時間以内でフル充電
- ソーラー充電:防災やアウトドアに便利
- 車載充電:移動中の充電が可能
詳しくはポータブル電源の選び方完全ガイドをご覧ください。
容量計算ツールの使い方
オンライン計算ツール
当サイトでは、簡単に必要容量を計算できるツールを提供しています。
- 機器を選ぶだけで自動計算
- 使用時間をスライダーで調整
- 目的別のテンプレートを用意
- おすすめモデルを自動表示
スマホアプリでの計算
各メーカーが提供するアプリでも容量計算が可能です:
- Jackery:「Jackery」アプリ
- EcoFlow:「EcoFlow」アプリ
- BLUETTI:「BLUETTI」アプリ
よくある質問
計算した容量と実際に使える時間が違うのはなぜ?
主な理由は3つあります。①変換効率のロス(10-20%)、②温度による性能低下、③バッテリーの劣化です。これらを考慮して1.2倍の余裕を持つことが大切です。
大きめの容量を買えば安心でしょうか?
必ずしもそうとは言えません。大容量モデルは重量が増え、価格も高くなります。また、使わない期間が長いとバッテリーが劣化しやすくなります。用途に合った適切な容量を選ぶことが重要です。
まとめ:正しい計算で最適な選択を
ポータブル電源の容量選びのポイント:
- 使いたい機器をリストアップ
- 使用時間を現実的に見積もる
- 1.2倍の余裕を持つ
- 定格出力も必ず確認
迷ったら「1000-1500Wh」の容量帯がおすすめ。日常使いから防災まで幅広く対応でき、コストパフォーマンスも優れています。
正しい容量計算で、あなたにぴったりのポータブル電源を見つけましょう!